人権作文を書くときは、インターネットによる人権侵害がおすすめです。
ここでは、人権作文のテーマとしておすすめのインターネットによる人権侵害についてご紹介します。
インターネットによる人権侵害に注意する
インターネットは、SNSなどのようにコミュニケーションが図れる機能がありますが、利用するときに他の人の人権を侵すトラブルが起きています。
書き込みを安易に行って他の人の人権を侵さないためには、インターネット上で発生し得る人権侵害について把握して、モラルや決まりを守ることが大切です。
どのようなことが人権侵害になるか?
インターネットでは、容易に自分の顔や名前がわからないように発言ができます。
そのため、人権侵害がこのようなことを悪く利用して起きています。
近年は、インターネット上に、確かでない情報に基づいて、トラブルに関係するような人についての個人情報が書き込みされたり、関係が一切ないような人が誤った情報によって理由がないような嫌がらせや悪口についての書き込みをされたりしています。
一度インターネットのSNSなどに書き込めば、すぐにその内容が拡大します。
しかし、インターネットからの書き込みをきれいに無くすことは簡単ではありません。
多くの人に個人情報や他の人に知られたくないことなどがわかって、書き込みされた方の人権が侵され、社会的な評価が下がるなど、被害を回復するのが難しいこともあります。
また、名誉毀損などの罪に人権侵害は問われるときもあります。
法務省が平成29年に処理したインターネットによる人権が侵された事件は2,217件になりました。
この中で、特定の人に関して、理由がない悪口やうわさを書き込むなどによって社会的な評価が下がったというような名誉毀損についての内容と、私生活や個人情報などを本人に断りなくインターネットに載せるというようなプライバシーの侵害について内容がほとんどを占めています。
インターネットによる人権侵害を防止するためには?
インターネットによる人権侵害を防止するためには、次のようなことが挙げられます。
- 他の人を激しく罵ることを書き込まない
- 差別的なことを書き込まない
- はっきりしない情報を簡単に書き込まない
- 他の人の個人情報を書き込まない
- 多くの人が書き込みを見る可能性があることを考慮する
インターネットによる人権侵害が起きたときの対応とは?
自分のプライバシーが侵されるような情報がインターネットに載っても、誰が載せたかは被害に遭った人はわからないので、被害の回復は難しくなります。
SNSなどのときは、そのサイトを運営している人に被害に遭った人が削除を要求することができます。
さらに、プロバイダー責任制限法などによって、プロバイダーなどに被害に遭った人は人権を侵した情報を発信した人の情報の開示を要求したり、人権を侵した情報の削除を要求したりすることができます。
削除や開示を要求するときは、証拠として残すために文書やメールを使うと同時に、書き込みなどが載っている掲示板のアドレスやURLをメモしておき、当該の動画や画面は残しておきましょう。
しかし、削除を要求したことが公になるような掲示板のときは、削除を要求したことによって、再度書き込みなどが着目されて冷やかしなどの書き込みが多くなり、被害が最終的に拡がることも考えられます。
また、掲示板の中には、削除を要求した人の個人情報のメールアドレスなどが載るときもあるため注意しましょう。
削除を要求するときや個人情報を入力するときは、このようなリスクについても考慮して、慎重に見極めましょう。
自分で要求することがもし心配なときは、全国にある地方法務局などの窓口で相談しましょう。
被害に遭った人が削除を要求するのが難しいときの対応とは?
被害に遭った人が削除を要求するのが難しいときは、法務局に相談しましょう。
プロバイダーなどに対して、法務局は書き込みしている人の情報の開示を要求したり、人権を侵している情報の削除を頼む方法についてアドバイスしたりするなど、被害に遭った人が被害を回復するためのサポートを行います。
また、このようなサポートでも被害に遭った人が被害の回復が難しいときや被害に遭った人の削除の要求にプロバイダーが対応しないなどのときは、プロバイダーに対して法務局が削除を要求します。
法務局が削除を要求するときは、被害に遭った人の申告によって、法務局がインターネット上で被害に遭った人が受けた人権侵害について調査して、プライバシーの侵害に当たるときなどになります。