【受賞作のポイント】第31回全国中学生人権作文コンテスト入賞作文




内閣総理大臣賞「絆」

福岡県の九州朝鮮中高級学校3年生の「絆」は、右手首から先がないなど身体に不自由がありながら頑張る友人のことを綴り内閣総理大臣賞を受賞しています。作者は友人のことを特別扱いせずに普通に接していますが、大人たちが本人が頼みもしないことを先取りしてすることで友人の心に傷をつけている行為だと語っています。友人は右手が使えない中でもラグビーをしていますが、ミスもすることが多く作者は仲間としてフォローすることが重要だと訴え仲間だと考えて行動することが重要だと訴えています。作者は県大会で仲間と一緒になったチームとして最後になり、引退式を終えたあとおのことでした。友人は作者たちの目の眉で高校でもラグビーを続けると良い、二人の絆が強いことをアピールしています。

http://www.moj.go.jp/content/000083921.pdf

法務大臣賞「障がい者の私にできること」

岐阜県の岐阜県立岐阜ろう学校中等部3年生の「障がい者の私にできること」は、ろう学校に通って感じたことを綴り法務大臣賞を受賞しました。作者は生まれつき聴覚に障がいがありますが、小学校ではこのような不自由なことを隠していたものの自分自身を変えるためにろう学校に進みました。ろう学校では筆談や身振り手振りなどで話したいことを伝え、健聴者の方も聞こうと努力してくれる様子に感動し向き合うことが重要だと考えています。作者は健聴者の人に差別されたくなかったために聴覚障がいがあることを隠していましたが、経験を通してしないといけないと感じたようです。このような経験を通し、難聴者と健聴者の架け橋になるよう努力したいと訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/000081843.pdf

文部科学大臣奨励賞「温かさを分け合って」

福島県の南相馬市立原町第二中学校3年生の「温かさを分け合って」は、東日本大震災で埼玉県に避難生活をして両親と離れて暮らしたエピソードを綴り文部科学大臣奨励賞を受賞しました。作者本人は転校先で親しくされましたが、実際には福島県浜通りから来ただけで放射能がうつるなど言われて差別を受けていたことが事実です。また、南相馬市でも放射能がうつることを理由に食料やガソリンなどを積んだトラックが入ることを拒否し、今までできていたことができなくなることもありました。作者は本人こそ埼玉県の友人たちや先生方に温かい言葉をかけられていますが、その一方で差別が起きていることを残念に思い助け合うことが重要だと語っています。

http://www.moj.go.jp/content/000083922.pdf

法務副大臣賞「祖母との「会話」から学ぶこと」

東京都の昭島市立瑞雲中学校2年生の「祖母との「会話」から学ぶこと」は、全身の筋肉が動かなくなる病気を抱える祖母について綴り法務副大臣賞を受賞しています。患者の病室では声を失うため家族に迷惑をかけたくないと呼吸器を付けないようにする人も多く、作者自身もこのような光景を目の当たりにしてどのようにすべきか考えています。祖母は会話ができない状況になりましたが、作者自身はどのようにして伝えたいことを伝えるか努力すべきだと考えないといけないと悩んでいます。その後、兄弟たちと祖母のお見舞いにいって伝えると、母が会話が成り立っていると話していました。作者本人はこのような心の会話をすることが重要で、思いやりとは相手に対する想像力と考えています。

http://www.moj.go.jp/content/000081845.pdf

法務大臣政務官賞「いじめのスパイラル」

山口県の周南市立秋月中学校3年生の「いじめのスパイラル」は、かつて自分自身が一人ぼっちになった経験をもとにニュースを見て感じたことを綴り法務大臣政務官賞を受賞しています。本人が両親に話してアンケートで真実を伝えると状況は良い方向に改善し、先生と話したときに小学生の頃に作者自身に言われた言葉がきっかけで傷ついたことを知り仲直りをしました。作者はこのような経験を踏まえていじめに対してどのように向き合っていくか考え、しないようにするためにはどうすべきか考えるようになったようです。また、両親や先生、友達によって支えられていることを知り、今後は恩返しをするために偽りの笑顔ではなくまっすぐ前を見て行きたいと訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/000081846.pdf

全国人権擁護委員連合会長賞「考ハンセン病」

沖縄県の名護市立羽地中学校3年生の「考ハンセン病」は、ハンセン病に対して考えたことを綴り全国人権擁護委員連合会長賞を受賞しました。ハンセン病にかかった少女は学校で身体検査をする際に判明し、その後は家族までもが嫌がらせを受けたり家族とまったく連絡が取れないようになるものでした。ハンセン病の患者は隔離されることや、子供を作ることを許されなくて周囲の人々の無知や誤解、偏見、差別などを受けていました。作者はハンセン病について母に話すとひいおじいちゃんもそうだったと知り、今まで言わなかったことを認識して衝撃を受けました。このことをきっかけに、ハンセン病の悲劇を作り出したのは作者自身と同じ人間であり、このようなことを繰り返さないようにしないといけないと決意しています。

http://www.moj.go.jp/content/000081847.pdf

社団法人日本新聞協会会長賞「支えあって生きる」

埼玉県の本庄市立本庄南中学校1年生の「支えあって生きる」は、作者自身が東日本大震災を体験して家族や親しい友人と別れて暮らしたことを綴り社団法人日本新聞協会会長賞を受賞しました。以前は病気になっても満足な治療を受けることができない国があることを知りましたが、関係がないと思っていたようです。しかし、実際に当事者として経験し父から差別を受けることがあっても我慢し、このようなときこそ人の温かさが分かると言われました。引越し先の埼玉県本庄市では学校に通い新しい友達もでき、福島から避難してきたことを知っても普通に接してくれることにありがたさを感じています。このような経験を踏まえ、作者は差別という人権侵害を受けなかったことを感謝しています。

http://www.moj.go.jp/content/000081848.pdf

日本放送協会会長賞「生きるということ」

島根県の浜田市立浜田東中学校2年生の「生きるということ」は、職場体験学習で仕事を経験して感じたことを綴り日本放送協会会長賞を受賞しました。しかし、実際に訪れた病院は介護施設と一緒になった構造で、思い描いていたイメージとは違うものでした。看護師は患者のおむつ替えをする仕事もありますが、このときに言われた言葉は便や尿を出せないといのちにかかわることでした。このことを看護師の母に話すと健康の状態を知るきっかけになると言われ、ただ単に汚いという固定観念ではなく前向きに考えないといけないと感じたようです。作者はこのような体験をきっかけに看護師になりたいという思いが強くなり、相手の状況に合わせて向き合うべきだと考えています。

http://www.moj.go.jp/content/000081849.pdf

法務事務次官賞「「一緒に生きる大切さ」を学んで」

栃木県の白鵬大学足利中学校3年生の「「一緒に生きる大切さ」を学んで」は、職場体験で訪れた医療福祉施設を訪れ重い障害を持った人が多くいることにショックを受けてそのあとの様子を綴り法務事務次官賞を受賞しました。しかし、実際には作者がかわいそうだと感じた認識とは異なり、重度な障害を持っていても楽しめる環境を作られていたのです。施設の職員さんは人間として自分たちと同じような楽しい人生を送れるようにサポートし、患者ではなく利用者と呼ぶなど相手に配慮しています。作者はこのような光景を目の当たりにして障害者に対してお世話をすることではなく一緒に楽しく過ごし、障害者の人権を尊重することが重要であると訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/000081850.pdf

法務事務次官賞「祖母から学ぶ」

 

法務事務次官賞「水泳が僕に教えてくれたこと」

秋田県の大館市立成章中学校3年生の「水泳が僕に教えてくれたこと」は、生まれたときから両手がない作者が水泳を通して経験したことや感じたことを綴り法務事務次官賞を受賞しました。パラリンピック選手に刺激を受け、自分自身で水泳にチャレンジすること決めたようです。しかし、手がないことを聞いてくる人もいて苦労しましたが、母が辞めるのは簡単だけど再開するとなれば難しいとアドバイスしてくれて刺激を受けています。このような経験を通して障害があっても勝負に勝てることを知り、親やコーチに助けられて成長できたと感謝しています。今でも手がないことを言われたりしますが、以前よりも自分に自信を持つことで受け流せると語っています。

http://www.moj.go.jp/content/000083923.pdf




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