【受賞作のポイント】第32回全国中学生人権作文コンテスト入賞作文




内閣総理大臣賞「「一滴の涙」ある夏の出来事」

岡山県の赤磐市立桜ヶ丘中学校3年生の「「一滴の涙」ある夏の出来事」は、家族旅行の最中に家族の1人が人殺しをしたことでそのほかの家族まで誹謗中傷を受けていることを綴り内閣総理大臣賞を受賞しました。作者は祖父とそのことについて話し合い、ただ単に息子が犯罪者ということだけでその家にいたずらや誹謗中傷のビラを撒かれることはいけないと言いました。その後はその家にいたおばあさんが倒れる姿を目の当たりにし、運転手は助けようとしませんでしたが自分は助けたいと訴えて祖父も協力しました。そして、あの事件以来このようなやさしさをしてもらったために死んでも悔いはないと言いました。その言葉を聞いた祖父は息子の犯した罪に向き合い精一杯生きるように言い、作者も差別をしない人間になると訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/000104282.pdf

法務大臣賞「リスペクト アザース」

神奈川県の鎌倉市立御成中学校3年生の「リスペクト アザース」は、作者自身が日本人の両親を持ちアメリカで生まれ学校に通い他人を尊敬する意味である「リスペクト アザース」をタイトルにして綴り法務大臣賞を受賞しました。滞在したサンディエゴはメキシコから近く、作者が物心がついたときはいろいろな人種がいて自分自身も周りの人と違っていると思っていました。集団生活をすると対人関係のトラブルが起きますが、先生たちは「リスペクト アザース」といって当事者に反省を促していました。その後、作者は日本の小学校に通ってカルチャーショックを受け、他人が下手でもそれに合わせるような気を遣う感じでした。このことを通し日本は差別のない国であるからこそ、人を尊敬することが重要だと語っています。

http://www.moj.go.jp/content/000104283.pdf

文部科学大臣奨励賞「聞いてください、私の思い」

新潟県の柏崎市立松浜中学校3年生の「聞いてください、私の思い」は、作者の故郷の福島県大熊町が原発事故によって風評被害を受けそのことを綴り文部科学大臣奨励賞を受賞しました。作者は避難してから福島ナンバーの車がいたずらされたり転校した子が放射能のことでいじめられるなど悲しいことばかり聞きました。他の学校の生徒にも放射能など差別を受けた経験もあり、少しの知識だけで差別されるようなことがあってはならないと語っています。最近では過激なマスコミやメディアなどもありますが、自らの経験を通して人の言葉を鵜呑みにせず真実を確かめることが重要だと感じています。避難している柏崎はこのようなことはないですが、差別や偏見に自分から立ち向かっていきたいと訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/000104284.pdf

法務副大臣賞「あたりまえの普通」

茨城県の土浦日本大学中等教育学校3年生の「あたりまえの普通」は、自分自身が消化器疾患の影響で不自由になって「大丈夫」と何度も言われたことについて語っています。病院の中では自分自身は特別な感じはせず、耳が聞こえなかったり目立見えないなど不自由な状態の友達がいます。退院後は幼稚園に通うことになり、重いリュックを背負い歩くのがやっとという状態でした。障害者用の駐車場で怒られたりしたことでいろいろな考え方を持つ人がいることを知り、今後の人生にどのようにするか考えるきっかけになったようです。作者はただ単位「かわいそうに」ということだけでなく、「なにかお手伝いをすることはありませんか?」と助け合うことが重要だと考えています。

http://www.moj.go.jp/content/000104285.pdf

法務大臣政務官賞「架け橋」

愛媛県の松山市立南中学校3年生の「架け橋」は、作者の母が韓国人で2年間韓国の学校に通ったことで友人などにも聞かれることがあります。韓国といえば日本から戦時中に植民地支配を受け、韓国名を日本名に変えたり母国語と自分の名前を奪われたり文化を侮辱し否定されることもありました。曽祖父は植民地時代に強制労働所にいて、妻と子供を母国に残して辛く悲しい日々を過ごしていました。戦争が終わって植民地時代から開放されても日本人が韓国人に対して優位だと意識し、在日韓国人は差別を受けていました。韓国の学校に通っている間に日本のことを学ぶと作者の方を向いて嫌な顔をする生徒がいたことを思い出し、このような歴史があったことで差別を受けていることを訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/000104286.pdf

全国人権擁護委員会連合会長賞「僕の父親」

熊本県の熊本県立八代中学校1年生の「僕の父親」は、母親が働いて父親が家事をする様子を綴り全国人権擁護委員会連合会長賞を受賞しました。このような家庭になった要因は祖母が亡くなったときに仕事より子供が大切だからで、当時は母親もこのことに不安に思ったようです。最近では男女共同参画社会という言葉が話題になり、男の役割、女の役割と決めつけずに平等に考えるべきだと作者は訴えています。母の男性の友達が子供を育てるために育児休暇を取ると近所の人に変な目で見られたこともあり、このような固定観念で物事を判断することは良くないと語っています。作者の父も以前はこのようなことがありましたが、現在では慣れたようですが差別的な考え方ではなく平等にすることが大切だと結んでいます。

http://www.moj.go.jp/content/000104287.pdf

一般社団法人日本新聞協会会長賞「オリンピックから見る人権問題」

鹿児島県の霧島市立霧島中学校3年生の「オリンピックから見る人権問題」は、ロンドンオリンピックにおいてグアテマラの選手が銃やナイフを起きトレーニングシューズを手に取ってくれることが幸せだというシーンに感動した理由に思いを込めて一般社団法人日本新聞協会会長賞を受賞しました。グアテマラは35年以上も続く内戦の影響で治安が悪く、子供たちが犯罪を犯しているため選手自身が代表して環境を変えたいと訴えています。日本では何の不自由もなく平和な日々を過ごせていますが、グアテマラでは命の危険にさらされながら生活をしないといけません。作者はこのような事実を目の当たりにし、同じ地球に住んでいる誰もが平等な人権を与えるべきだと主張しています。

http://www.moj.go.jp/content/000104288.pdf

日本放送協会会長賞「トイレの絆」

高知県の芸西村立芸西中学校3年生の「トイレの絆」は、寝たきりの祖父と怪我をして骨折した祖母の介護をする母親の手伝いをするために母屋のポータブルトイレを洗う様子を綴り日本放送協会会長賞を受賞しました。作者は祖母のトイレの始末をするために大きい大便があったことについて嫌だと思わず、この歳でこのようなものが出せるとは感動したと語っています。この後は朝と晩のトイレの始末をすることが日課になり、祖母から感謝状を受け取りました。祖母は以前は親分肌で傲慢なところがありましたが、骨折して助けてもらったことをきっかけにこのような意外な一面が見れたと感じています。祖父や祖母は残された人生は限られますが、トイレによって絆を深めたと語っています。

http://www.moj.go.jp/content/000104289.pdf

法務事務次官賞「立ち止まる」

東京都の小金井市立小金井第二中学校2年生の「立ち止まる」は、作者が目の病気になり小学校2年生のときに中学生からメガネを取り上げられたりクラスメートkらからかわれるなどいじめを受けて学校に行くことが嫌になった様子を綴り法務事務次官賞を受賞しました。作者は担任の先生の言葉を聞き本当のことを話すと悪くないと言ってもらえ、それと同時に人の心の痛みは他人と比べることができない絶対的なものだと感じています。このような経験をとおして言葉に対する考え方を理解し、いじめや嫌がらせを受けたことを冷たく重い鉛のような塊で担任の先生の言葉はそれを少しづつ溶かしてくれたと表現しています。この様子を人と話すときに立ち止まろうと表現し、友人や家族と言葉を通して結びつけるようにしたいと訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/000105845.pdf

法務事務次官賞「小さな段差、大きな障害」

埼玉県の学校法人開智学園開智中学校1年生の「小さな段差、大きな障害」は、作者が祖父の車椅子を押して歩いていると段差に引っかかり通りかかった女性が助けてくれたエピソードを綴り法務事務次官賞を受賞しました。車椅子で生活をすると様々な不自由さがあり、作者自身が祖父の乗ったものを押すだけで感じたことを書いています。スロープは車椅子を押しやすいですが、カーペットや放置自転車、段差など障害になるものもあると語っています。最近ではバリアフリー新法が設定され、車椅子を通りやすくなるようにしないといけないと定められているものの残念なことに駅前広場は自転車置場になっている状況です。この様子を大きな障害と例え、作者の祖父は亡くなってしまったものの感謝しています。

http://www.moj.go.jp/content/000104291.pdf

法務事務次官賞「鉄ちゃんへ」

宮崎県の宮崎大学教育文化学部附属中学校3年生の「鉄ちゃんへ」は、祖母の弟で海辺の街で釣りをして楽しんでいる鉄ちゃんを尊敬していることを綴り法務事務次官賞を受賞しました。鉄ちゃんは妻に先立たれ、作者がどのようにすれば手助けができるか試行錯誤しています。鉄ちゃんの妻の葬式のときに忙しいのに来てくれたことに対し、作者は身近な人だと応えて祖母も感動していました。最近では独居老人の孤独が問題になり人々が老人に対して無関係なのか恥ずかしくて伝えたい言葉を口にできないためになったものだとされています。しかし、作者は鉄ちゃんを孤独にさせないように協力することを誓い、一人ぼっちにしないようにサポートすると結んでいます。

http://www.moj.go.jp/content/000104292.pdf

おすすめの記事