【受賞作のポイント】第30回全国中学生人権作文コンテスト入賞作文




内閣総理大臣賞「身近で無意識な人権侵害」

佐賀県の探し率東与賀中学校3年生の「身近で無意識な人権侵害」は、善意であっても人権侵害になる行為であることを綴り内閣総理大臣賞を受賞しました。目が不自由な患者さんのことですが、手助けされることが好意のように見えても子ども扱いされたり勝手にされたことで困っているとのことです。このような状況を作者自身が中学生であり子ども扱いされると不愉快になり、障害や病気になってもできることまで禁止していることと同じだと考えています。弱者をいたわり手助けをすることは人としては当然ですが、相手の気持ちや状況を考えずに一方的に押し付けることは自己満足でしかないものです。作者は相手の立場に立って考え、適切な行動をすることが重要だと訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/000061937.pdf

法務大臣賞「少しずつ…一歩ずつ…」

兵庫県の篠山市立西紀中学校3年生の「少しずつ…一歩ずつ…」は、障害を持つ作者の父が杖を持って歩いていたときに注意されたことをきっかけに安易に見た目だけで決めつけることは人権侵害になると訴えて法務大臣賞を受賞しました。父の知り合いに全盲の赤ちゃんを連れたお母さんがいますが、複数の体温計で赤ちゃんの体温を計って病院まで持って見てもらうなど苦労しています。作者の住む篠山市では日本で初めて音声式体温計が給付されましたが、まだ多くの人に知られていないことが事実です。作者の父は白杖をついているため障害者として認識されるものの、生活を助ける機器が発達したことを知らない人が多く相手のことを理解しないといけないと結んでいます。

http://www.moj.go.jp/content/000063859.pdf

文部科学大臣激励賞「差別のない世界へ」

福島県の福島市立渡利中学校1年生の「差別のない世界へ」は、幼稚園のときにハーフだからといって仲間はずれにされましたが小学校ではこのようなことがなくなり下を向かずに前を向くことが大事だとアピールして文部科学大臣激励賞を受賞しました。その後は、作者も中学校に進学し男の子に外国人はくさいと言われましたが、その場で相手の目を見て傷ついたというと謝っていました。差別やいじめは頻繁に起きていますが、本人がそれと自覚していない場合はきちんと指摘すると変わることもあります。このため、人はどのような状況であっても平等に扱うようにしないといけませんし、相手に言われたらそのまま放置せずに相手の目を見て伝えると良いと話しています。

http://www.moj.go.jp/content/000058270.pdf

法務副大臣賞「私の大好きなふる里」

熊本県の熊本県立八代中学校1年生の「私の大好きなふる里」は、過去に大規模な公害である水俣病の被害を受けた水俣で長い間差別を受けていました。現在では水俣といっても熊本県南部の海がきれいな場所になり、そのことでからかったりいじめたりする人はいないと作者は思っていましたが新聞の記事を見て驚かされました。水俣の中学校のサッカー部が相手のチームから水俣病がうつると言われ、この発言が作者にとって悔しくて悲しいものになりました。作者は小学校の頃に水俣病、中学校の頃にハンセン病について学び、これらの病気も差別や偏見につながり多くの悲劇が起きています。水俣病は今でこそ知る人は少ないですが、事実を知って差別や偏見をなくすことが重要だと訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/000058142.pdf

法務大臣政務官賞「「家族」とは何か」

栃木県のさくら市立喜連川中学校3年生の「「家族」とは何か」は、作者自身がわけありで家族と別れて生活し家族にあこがれていることを綴り法務大臣政務官賞を受賞しました。作者は小学校5年生の夏に引越しがあり、新しい土地や里親たちに出会いました。その後、作者は育児放棄で2人の子供が衰弱死したというニュースがあり、母親が後悔して子供が自分のことを恨んでいると語っています。作者は養護施設で暮らしていますが、この事件について児童相談所が何らかの対応をしていれば防げたはずだと語っています。作者は幼い時期に家族と別れて生活をするようになったため家庭に対してあこがれがあり、家族を大切にして精一杯平和に生きていきたいと語っています。

http://www.moj.go.jp/content/000058143.pdf

全国人権擁護委員連合会長賞「忘れてはならないこと」

群馬県の群馬大学教育学部附属中学校3年生の「忘れてはならないこと」は、草津にある療養施設でハンセン病のことについて学んで感じたことを綴り全国人権擁護委員会長賞を受賞しています。ハンセン病に対する迫害や差別は想像を絶するものですが、それでも最近では話を聞いて理解してくれるため本人は入園できて良かったと語っています。作者は差別や偏見に対して恨みはないのか聞いてもないと言われ、このことで偏見の目で見ていたと気付いています。作者も小学生の頃にいじめを受けて相手を恐れて憎み自分自身を嫌っていましたが、この話を聞いてハンセン病の風化を防ぐことが自分の使命だと感じて差別をなくすようにすることが大事だと訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/000058884.pdf

社団法人日本新聞協会会長賞「ハンセン病について考えたこと」

埼玉県の学校法人立教学院立教新座中学校1年生の「ハンセン病について考えたこと」は、ハンセン病の療養所について綴り社団法人日本新聞協会会長賞を受賞しています。ハンセン病は強制隔離をされて子供を持つ権利が奪われたりしましたが、1908年から1996年まで90年近くにわたってこのような法律がありました。ハンセン病は当時は遺伝病と言われ、親がかかっているために入所する子供もいました。患者は差別を受け続けてきましたが、らい予防法を20世紀の末までに廃止できないことに対し作者は過去に対する反省をしなかったために起きたと語っています。明治時代に隔離が始まったことは外国に対する体面を保つためだと言われ、病気の人を治療せずに隠すものだと嘆いています。

http://www.moj.go.jp/content/000060152.pdf

日本放送協会会長賞「悔いのない最期を」

山形県の酒田市立松山中学校3年生の「悔いのない最期を」は、膵臓病で余命が宣告された曾祖父の様子を綴り日本放送協会会長賞を受賞しました。膵臓がんは予想以上に激しい痛みで痛み止めと強い睡眠薬を勧められましたが、安楽死に近い状態になるため決めにくくなりました。結局はこのような様子が見てられないことになり薬を使うと曾祖父は口も聞けなくなって亡くなってしまい、重病であることを伝えずに意見を聞かなかったことを残念がっています。作者は授業で人権のことについて学び、幼い頃に経験した曾祖父のことを思い出しました。
結局は膵臓がんで曽祖父は亡くなりましたが、余命が宣告されてから家にも帰れなかったことに対し人権が存在しなかったのかと訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/000058552.pdf

法務事務次官賞「差別のない社会に」

東京都の小平市立小平第六中学校3年生の「差別のない社会に」は、盲導犬候補の子犬を育てて感じたことを綴り法務事務次官賞を受賞しました。盲導犬は目が見えなかったり耳が聞こえないなど不自由なことがあって困っている人に対し、どのように手助けをするのかが重要です。そして、受刑者が盲導犬を育てる教育プログラムが行われ、罪を犯した人が反省して償えば社会は差別することなく受け入れることになります。受刑者もこのような経験をして役に立ち達成し信頼される喜びを感じて自らの価値観を再認識し、実際に効果が出ています。犬は決して差別をせずに行動するため、作者はボランティアを通して差別のない社会を作るべきだとアピールしています。

http://www.moj.go.jp/content/000063860.pdf

法務事務次官賞「祖父への靴下」

静岡県の静岡大学教育学部附属浜松中学校3年生の「祖父への靴下」は、脳梗塞で右手と右腕が麻痺して作者自身も車椅子で転倒して骨折したことを綴り法務事務次官賞を受賞しました。作者は祖父のために役立てるようにすることを決め、大学に行くと学生さんが自助具を作らないかと声をかけてくれました。祖父は靴下の脱ぎ履きが大変なため、両脇にひもを付けてしやすくなるように考えました。ユニバーサルデザインはこのように障害者だけでなく健常者にも使えるようなデザインで、境界をなくすことで偏見や差別意識がなくなるチャンスだと感じたようです。このような経験をもとに作者は祖父に自分で作った靴下を届け、お互いの人権を大切にしたいと訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/000058148.pdf

法務事務次官賞「いじめをなくすために、今」

徳島県の三好市立池田中学校3年生の「いじめをなくすために、今」は、父の死をきっかけに勇気を出して辞めるように行ったことがきっかけで仲直りしたことを綴り法務事務次官賞を受賞しました。いじめている友人は「死ね」とかいう言葉を使っていたため、自分自身が考えたことを率直に伝えると謝ってくれました。作者も今までに助けられなかったことを謝ると感謝されたため、時折耳にする暴言でもきちんと真意を伝えると良いことが分かったものです。父の死をきっかけに父の分を生きていこうと考え、悪さをしていた友人を改心させたことで自信を付けたようです。言葉の重みを実感することで人間関係も修復できることもあり、命を大切にしていくべきだと強くアピールしています。

http://www.moj.go.jp/content/000081077.pdf

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