【受賞作のポイント】第39回全国中学生人権作文コンテスト入賞作文




内閣総理大臣賞「気軽な助け合いができる社会をめざして」

香川県土庄町立土庄中学校1年生の作品の「気軽な助け合いができる社会をめざして」は、生まれつき脳性まひで車いすで生活をしている様子を書いて内閣総理大臣賞を受賞しています。リハビリに行くときのバスの車内での様子では乗客が手伝ってくれることや柏餅をくれたり親切な対応をされたこともあれば、逆にバスや電車の中で露骨に嫌な顔をされるなど健常者と別の対応をされたことを伝えています。車いすでの生活は大変ですが、同じ車いすに乗ったYouTuberの寺田さんが車いすで全国を回る旅をしていることを知り、そのことに刺激を受けて仲良くなりたいとお願いしました。その後、健常者に負けたくないという思いがあって自分勝手だと悟り、その後は人に助けてもらっていると自覚し感謝することが重要だと感じています。

http://www.moj.go.jp/content/001312474.pdf

法務大臣賞「星塚のじぃやん」

宮崎県の宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校3年生の作品の「星塚のじぃやん」は、年に1回だけ会える国の非道な政策で家族も故郷も自由に遊ぶ人生も奪われた元ハンセン病の患者のおじいちゃんとの話をしています。ハンセン病は昔のように有効な治療薬がないと顔や手足が変形し、患者やその家族は極端な偏見や差別に苦しめられました。ふれあいハンセン病療養所訪問事業で知り合ったおじいちゃんに握手をすると断られたことをきっかけに、強い差別や偏見によって深く傷ついたことを知りました。その後はそのおじいちゃんを訪ねて交流をすることを決め、これまでの辛い人生から明るい人生に変えようとしています。それによって、失った時間を取り戻し、余生を幸せなものにしようと努力する様子が書かれています。

http://www.moj.go.jp/content/001312475.pdf

文部科学大臣賞「二人の私」

埼玉県にある学校法人文理佐藤学園西武学園文理中学校3年の「二人の私」は、生まれつき足が悪く脳の障害を持ち車いすに乗っている姉の様子を書いて文部科学大臣賞を受賞しました。母は姉のことを褒めていても自分自身のことは褒めないため姉を嫌いになってましたが、家族で外食をするときに隣のテーブルに座っているカップルが嫌な顔をして見てから、車いすの人が暴れたら嫌なので席を変えるように店員さんに言いました。そのことがきっかけで車いすの人に対する酷さを知り、自分自身もそのような感じがすると認識して差別をしてはいけないという強い気持ちになった作品です。そして、心の広さを大きくすると誰かが笑顔になれ、差別はいけないと感じさせてくれます。

http://www.moj.go.jp/content/001312476.pdf

法務副大臣賞「曽祖母との関わりから見えてきたこと」

和歌山県にある和歌山県立古佐田丘中学校1年生の「曽祖母との関わりから見えてきたこと」は、認知症のためすぐに自分のことを忘れてしまっていました。病気になる前はかわいがってもらえてましたが、認知症になってからは心の距離ができてしまいました。曽祖母には戦時中に栄養失調で亡くなった妹の名前と自分自身の名前が間違えられ、父を戦死した弟と間違えたりすることもありました。父もそのときに帰ってきたと伝え、なぜか曽祖母は戦時中の様子を鮮明に覚えています。やがて曽祖母は亡くなってしまいますが、それまでに認知症のため戦争の時期と混乱して助けてあげられなかったことを後悔しています。今後は高齢化が進み認知症の患者さんも増えることが予想され、新しい時代に向けて正しく理解することが重要だと語っています。

http://www.moj.go.jp/content/001312477.pdf

法務大臣政務官賞「思いやりのバトン」

東京都にある小金井市立南中学校3年生の「思いやりのバトン」は、母が障害を持った若い女性たちを手助けしてお礼を言われたことが印象的だったことを書いて法務大臣政務官賞を受賞しました。そのときに、障害を持った女性たちを助けず何事もなかったかのように通り過ぎたり、存在しなかったかのように無関心な姿を見て衝撃を受けていました。助けてほしいとサインをしても助けずにそのまま通り過ぎていく人が多いもので、すぐに認知されるようにすることが重要だと語っています。小金井市には障害がある人もない人も共に学んで生きる社会を目指す条例があり、一人ひとりの意識と思いやりの心が社会を変えていく行動を「思いやりのバトン」として表現しています。

http://www.moj.go.jp/content/001312478.pdf

全国人権擁護委員会連合会会長賞「『ふつう』の多数決」

福岡県の福岡県立嘉穂高等学校附属中学校1年生の「『ふつう』の多数決」は、女子であっても自分のことを僕と言うなど男子になりたいことに対する周囲の反応の様子を書いて全国人権擁護委員会連合会会長賞を受賞しています。男子は男子らしく女子は女子らしくすることがふつうですが、本人は男子のように普段はズボンをはいて自分のことを僕と言ってます。それに対し、親しい友人でなければ「ボクっ娘なんだね」と言ってバカにされて作文に自分のことを「私」と書くことさえ違和感を覚えるようになったものです。人の考え方や行動は自由ですが、男子と女子ではローカルルールがあり違うことをしただけで変な目で見られたりすることに対する悩みを打ち明けています。自分の中で当たり前に考えていることを訴え、それだけで差別をしないでほしいことを願っている文章です。

http://www.moj.go.jp/content/001312523.pdf

一般社団法人日本新聞協会会長賞「『人権の階段』」

千葉県の船橋市立三田中学校2年生の「『人権の階段』」は、生まれつきの強度な弱視で杖を付いているオジさんに対する周囲の反応と自分自身の考え方を書いて一般社団法人日本新聞協会会長賞を受賞しています。しかし、親戚の葬儀のときにそのオジさんが周囲から注目され、手を差し伸べている姿が逆に本人は悪いことをしたとコンプレックスを感じ障害があることを隠そうとします。そのため、自分自身がオジさんと接することを決め、そうすることで周囲が気を遣わないようになりホッとしたのか笑顔になったようです。オジさんは障害がある人を助けようとする行為が階段を一段上がって上から見下ろしているようで、ニーズを間違えると差別になると訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/001312524.pdf

日本放送協会会長賞「諦めない心を持って」

大分県の大分県立竹中中学校3年生の「諦めない心を持って」は、障がいがありパソコンやヘッドホンを使わせてほしいとお願いすると先生から「読むことや書くことは諦めたの?」と言われて怖くなったことを書いて日本放送協会会長賞を受賞しています。そのときに、母が先生に言うことで先生もサポートしてくれ、みんなと同じように授業を受けて勉強ができるようになりました。しかし、高校に進学するときに障がいがあることを1から説明しないといけなくて配慮してもらえないと分かり、イライラして行きたくないと思っていたら盲ろう者として大学進学して東京大学の先生の本を読んで決意が変わりました。そして、自分自身に障がいがあることをアピールすると周囲も分かってくれると信じ、勇気を出して言うことが重要だと訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/001312525.pdf

法務事務次官賞「見えないマークに目を向けて」

神奈川県横浜市立南高等学校附属中学校3年生の「見えないマークに目を向けて」は、マタニティーマークやヘルプマーク以外にエスカレーターのイラストが書いているものもあります。エスカレーターでそのマークを付けた男性が右側で立ち止まり、後ろに長い列ができましたがそのことで不快に思った人が怒鳴りました。このマークはマナーアップホルダーで、左側の体の部分が麻痺しているために右側で立ち止まっていたとのことです。また、松葉杖をついたときに足の怪我をしていることをアピールでき、周囲は席を譲ってくれるなど配慮されていました。今回のエスカレーターで男性が付けていたマークも障害があることをアピールするもので、このようなアピールに気付いてほしいと訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/001312526.pdf

法務事務次官賞「『いじり』は『いじめ』」

兵庫県の姫路市立高丘中学校2年生の「『いじり』は『いじめ』」は、「いじられキャラ」でもエスカレートしてしまうといじめになることを訴えて法務事務次官賞を受賞しています。確かにいじられることは楽しいですが、相手を調子に乗らせてしまうといたずらに変わってしまうものです。このため、「嫌だ」という意思表示をしないといけませんが、仲がいい友達ならなかなか言えないものです。いじっている側はいじめだと気が付かないものですが、いじられている側はつらいものでそのことを知った本人が謝って友人をいじることを辞めました。やはり、いじられて嫌なら勇気を出して言うことが重要で、いじっている側はいじめをしている自覚がないため改めるべきだと訴えています。

http://www.moj.go.jp/content/001312527.pdf

法務事務次官賞「ものの見方は一つじゃない」

三重県の学校法人三重高等学校三重中学校2年生の「ものの見方は一つじゃない」は、「車いすの先生『やのに』分かりやすい」といえば両親に車いすに乗っていることが関係ないことや名前を聞かれました。その「車いすの先生」という言葉は名前を特定できないことや差別用語にもなるため、友人に名前を聞かなかったことを後悔していました。母が人に対して固定観念で見ないようにアドバイスし、自分から壁を作ってしまうため寂しくなると伝えました。このことをきっかけに人に対する見方を変えて「決めつけ」は「壁」や「差別」を生むことになり、このようなことをしないようにすればみんなが笑顔になれるとアピールしています。

http://www.moj.go.jp/content/001312528.pdf

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